子供が4歳か5歳ぐらいの時、数字がある程度わかるようになった時に足し算を教えました。
大人は足し算など簡単に出来てしまいますが、初めての子供にとっては、難しいものです。
特に桁が変わる足し算は結構複雑なことをしています。
足し算を教えた時のことを、失敗も含めてまとめてみました。
「足し算は難しい」と認識せずに教えてしまったときの失敗
子供に足し算を教えるときに、最初の失敗は以下のとおりです。
まず「3+3は?」と言って両手で指を3本出しました。子供はそれを数えて「6」と正解します。
次に「8+3は?」といきなり桁が変わる足し算をしてしまいました。
指は左右5本ずつしかないので、子供は混乱します。
その時に、「8の次は9でしょ、だから3を足すということは、9、10、11と数字を進めれば答えがでるでしょ」と教えてしまいましたが、これが大失敗でした。
子供が10進法を理解できなくなってしまいました。
10で桁が変わるということを教える
よくよく考えると必ずしも「10」で桁が変わるものだけではありません。
コンピューターなどは最終的には2進法になります。
なので、10進法というのは、人間に自然に備わっている考え方ではなく、しっかりと教えなければならない考え方であることを認識しました。
そこで行ったのが「8+□=10 のときに□に入る数字はなに?」という教え方です。
このときにブロックを用意して、実際に10個になるようにブロックを動かすようにしてみました。
そうすると、何と何を足せば10になるかが解ってきました。
そのあとに「8+3は?」と問題を出したところ、8個のブロックに3個のブロックを持ってきて、10個の塊と残り1個で11だと答えを出すことができました。
ここで私は初めて足し算の難しさを感じました。足し算を行うには引き算が必要だと解ったからです。
桁が変わる足し算には引き算が必要
桁が変わる足し算(8+3)を行う時の考え方を分解してみました。
①8が10になるには「2」が必要
②8に足そうとしているのは「3」
③8を10にするために「2」を足す。
④「2」は「3」からもってくる。ここで3−2=1が必要
⑤計算式は8+2+1になる。8+2は10であり、10+1は11
上記では④のところで引き算をする必要があります。
桁が変わる場合は、足す数を10にするための数と、その残りの数に分けるために引き算を行います。
6+6は6+4+2
7+8は7+3+5
と行った感じです。
子供も最初は戸惑っていましたが、先の「8+□=10」という問題を行っていたので、この考え方を理解してもらえました。
桁が変わらない足し算のあとに、引き算を教える理由
子供がある程度足し算を解ってきた時に算数のドリルを渡しました。
このドリルを見ると、1桁同士で答えも桁が変わらない足し算のあとに、桁が変わらない引き算の勉強に入っていました。
最初はなぜこの順番で教えているのか解りませんでしたが、自分で桁が変わる足し算を分解してみると足し算のために引き算が必要な理由が解りました。
この足す側の数を10になるように分解して、桁が変わる足し算をクリアするという方法は、私が足し算を教える仮定で発見した、良い教え方だと思っていましたが、すでにその計算方法は確立していました。
それが「さくらんぼ計算」です。
さくらんぼ計算とは
私が子供の頃に「さくらんぼ計算」というものを聞いたことがありません。
最近出来た計算方法かもしれませんが、要は10にするために数字を分けるもので、そのために「さくらんぼ」のように数字をわけるので、この名前がついたと思います。
計算式の書き方として、非常にわかりやすくなっています。当然さくらんぼの中の数字を出すには引き算が必要ですので、1桁の引き算を勉強してから「さくらんぼ計算」になります。
まとめ
まとめとしましては、
①足し算、特に桁が上がる足し算は複雑(引き算が必要)
②それらを教えるために「さくらんぼ計算」という計算方法がある
ということになります。
「桁が上がる」という概念は意外に難しいですが、それらを教える計算ツールが出揃っていることを痛感させられました。
ですが、このさくらんぼ計算を使うと必ずわかるようになります。(我が家の子供も理解出来ました)
もしもお子様が足し算の桁上がりに苦戦していたら、まずは桁上がりは非常に難しいことだと認識したあとで、さくらんぼ計算の問題を作ってあげたり、問題集を本屋で探して試してみてください。
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