企業や自治体では、ある程度の年齢に達すると人間ドックを推奨、もしくは義務としています。
この記事では、医学的な視点はまったくない、あくまで人間ドックを受診する上での「辛さ」だけを焦点にしています。
個人的な考えですが、ある1点を除いて、人間ドックで最低限受ける検査は、健康診断に毛の生えた程度です。
また、受診する病院にもよると思いますが、順番に受診していく仕組みが出来上がっていて、待ち時間も少ないです。
私はこれまで3つの病院で人間ドックを受診したことがありますが、待ち時間に本を読もうと思っていても、忙しなくて、まともに読めませんでした。
ただ1点、非常に辛い検査があります。
それは上部消化管の検査。いわゆるバリウム検査か胃カメラ検査です。
さらに胃カメラ検査は口からと鼻からと2つあります。
私はこの3つ(バリウムと口から胃カメラと鼻から胃カメラ)すべて受診したことがあります。
これから人間ドックを受ける人の参考になれば嬉しいです。
個人的に人間ドックで唯一辛いのは上部消化管検査。
バリウムか胃カメラです。
バリウム検査と胃カメラ検査の簡単な説明
2つの検査とも、上部消化管の検査をしており、
バリウム検査の正式名称は、上部消化管X線検査といいます。
胃カメラ検査の正式名称は、上部消化管内視鏡検査といいます。
検査の目的は胃や十二指腸の疾患早期発見や腫瘍などの発見のようです。
バリウム検査(上部消化管X線検査)のやり方
一言で説明しますと、バリウムを飲んで、体をぐるぐる回転し、そのバリウムの動きなどをX線で見て、胃の状況を確認するものです。
バリウムは飲むヨーグルトを100倍の濃さにしたようなものです。
その後、細かい粒上のクスリを飲みます。これは水分に触れると炭酸ガスを出すもので、胃をふくらませるために飲みます。(口に入れた瞬間からガスが出ているのがわかります)
その後、胃からくるガスを我慢(ゲップを我慢)しながら、台の上に寝転がります。
台の左右には手すりが付いていて、それを強く握るよう指示されます。
そして台ごと体を縦横斜めに動かされます。
そうすると胃の中のバリウムが動きます。そのバリウムの動きで胃の形状などをX線で観察するようです。
詳細はわかりませんが、胃にホリープ(突起物)などがある場合は、このバリウムの動きが変わるので、それで判断できるようです。
X線で胃の形状などを確認するのがバリウム検査です。
胃カメラ検査(上部消化管内視鏡検査)のやり方
こちらは簡単です。カメラを胃の中にいれて、直接その中の映像を見ていくものです。
まず、喉や鼻にスプレー式の麻酔をされます。(鼻からの場合は、鼻血が出にくくなるクスリもスプレーされます)
この麻酔ですが、少し苦いです。そしてそれ以上に驚くのは、スプレーされた瞬間から喉などの感覚麻痺していきます。
まるで扁桃腺が腫れたときのような感覚になります。
その後、胃の中をきれいにするクスリを飲まされ、横向きに寝ている状態でカメラを挿入されます。
胃カメラには2つあります。
口からいれるものと、鼻からいれるものです。
口から入れるものは、カメラも少し太いです。
このカメラのほうが、胃の中をよく見えるそうです。
そして胃の中にホリープがあるときは、その一部をこの胃カメラで切除して、後に悪性か否かを検査できます。(一度、その検査もしたことがあります)
鼻から入れるものは、カメラが細いです。
そして、おそらくですが、喉をまっすぐ通ることができるのが特徴だと思います。
このカメラは胃の中の水分を吸い取ることはできるようですが、ホリープなどを切除することはできないようです。
胃を直接見るのが胃カメラです。
バリウム検査と胃カメラ検査の辛さ(超個人的点数付)
バリウムの辛さ(4点から7点)
バリウムの辛いところは、
①バリウムとガスを出すクスリを飲み、ゲップを我慢(辛さ2点)
②検査中にくるくる回される(1点)
③バリウムを下剤で出さなければいけない(辛さ1点から4点)
となります。
①のバリウムは、味のバリエーションがあり、昔よりも随分飲みやすくなっているそうです。
それでも、何か変なものを飲まされている感じはあります。
そして、ガスを発生させるクスリは、びっくりするぐらいゲップが出そうになります。500mlの炭酸水を一気飲みした以上かもしれません。
②のぐるぐる回されるのは、さほど辛くはありません。
ゲップの我慢は続きますが、両方の手すりを掴んでいるので、クスリさえ飲んでいなければ、ちょっとしたアトラクションです。
ですが、超まれなケースですが、高齢の知り合いがこのぐるぐるに挑んだときに、検査着の結び目などが影響したのか、肋骨にヒビが入ったそうです。(よほどのレアケースだと思います)
③バリウム検査で一番きついのは、この「下剤でバリウムを出す」というものです。
下剤は渡されますので、検査が終わった後に飲むのですが、いつまでも出ない時がありました。
バリウムが出るのが、その日の検査終了直後であったり、場合によっては夕方や夜になることもあります。
検査終了直後に出れば問題ないのですが、なかなか出ない時は、その日一日中不快感があります。
ちなみに人間ドックは大体午前中で終了するのですが、バリウムが夕方まで出ない時は、その午後が台無しになるということで辛さを1点から4点としました。
バリウムは、検査は楽ですが、その後にバリウムを出すの時間がかかります。
鼻からの胃カメラの辛さ(6点)
こちらの辛さは
①最初の鼻への麻酔(辛さ1点)
②鼻から胃カメラ挿入後から検査終了まで(辛さ4点)
③胃カメラ終了後、麻酔が切れるまで(1点)です。
①は鼻の中に麻酔をスプレーされるので、例えばプールで水を鼻から吸ってしまったような辛さがあります。
②はカメラが鼻を通る時は、少し痛いぐらいです。
喉を通る時は、麻酔が効いているとはいえ、異物が入ってくるので、若干の吐き気を伴います。
この時に検査をしてくれている方が、「ちょっとつばを飲み込んでください」と言ってくれるので、そのとおりつばを飲み込むと、それに合わせてカメラも入っていきます。
その後、検査中は、稀に襲ってくる吐き気を我慢しながら、できうる限り無の境地で全身のちからを抜き検査が終わるのを待ちます。
検査を受けている時、目の前にモニターがあり、私自身も自分の胃の中を見れるようになっているのですが、私は少しでも自分に刺激を与えたくない(何かの拍子で、喉の異物(カメラ)に耐えられなくなるのが怖い)ので見ていません。
③検査終了後は1時間程度は喉の麻酔が切れません。
その間は何も飲めません。
ですが、大抵の場合はこの胃カメラの後も検査が続きます。
全検査が終了する頃には麻酔も切れています。
検査中は少しつらいです。喉にカメラという異物が入ってくるからです。
でも検査終了後の1時間程度で麻酔も切れて楽になります。
口からの胃カメラの辛さ(10点以上)
こちらは喉への麻酔と検査終了後に麻酔が切れるまでは、鼻からと同じ、各1点合計2点です。
カメラの挿入・・・あくまで私個人ですが、辛さ10点です。(なので一度しか受診していません)
口からカメラが入り、喉を通過するとき、苦しくて苦しくてなかなか喉を通りません。
「オエー」などという可愛い声ではなく「ゴゥエー」などという声ならない声を出し続けました。
喉を通ったあとも、この喉の辛さは変わらず、検査中は全身に力が入り、意識せずに動きそうになっていました。(実際、3名ぐらいの看護士さんに体を固定されていました)
私は結局、鼻からの胃カメラをしています。
口からの胃カメラを除き、辛さは大体同じです。
私は検査終了後に辛さが長引かない鼻からの胃カメラをしています。(ただし、胃カメラは追加料金が発生します)
医学的にバリウム検査と胃カメラ検査のどちらが良いのかはわかりません。
ですがあくまで素人感覚で、直接カメラで見たほうが体の悪いところを発見しやすいのではと思っています。
胃カメラは追加料金がかかるけど、鼻からの胃カメラを選択しています。
他の人の話しとまとめ
私の結論は「バリウムと鼻から胃カメラの辛さは同じくらい。だからお金は少しかかるけど、辛さが長引かず、直接胃の中を見る鼻から胃カメラを選択。口からの胃カメラは二度とやりたくない」です。
ですが、他の人の話しでは、「口らかの胃カメラってそんなに辛くなかったよ」って方もいました。
この辺は個人差があるのだと思います。
検査をするときに、お医者さんからは、「鼻から胃カメラをやるよりも、口らかの胃カメラのほうが、より良い検査ができるんだよ」と言われたこともあります。
個人的な経験からは、鼻からの胃カメラがおすすめですが、このように個人差もありますので、一通りの検査を受けてみるのも手かもしれません。
元も子もない話しになってしまいましたが、いずれにせよ、しっかりと検査を受けて、病気の早期発見に取り組むべきだと思いますので、人間ドックはなるべく受診してもらったほうが良いと思います。
病気の早期発見には、年に1度の人間ドックは有効です。
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